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六代目蔵元 佐藤淳平 私の履歴書

あのとろみを再現したい。ヨーグルトリキュール開発(楯野川新聞 2014年9月10日号より)

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いつも私の履歴書を読んで頂きありがとうございます。

2007年、梅酒を皮切りに子宝のフレーバー展開が始まりました。前号の内容も是非ご覧ください。

梅酒の発売から半年間あまりで赤ぶどう、ラフランス、りんごなど様々なフレーバーを展開した訳ですが、ここで私は、思いがけずも、将来子宝リキュールの大黒柱になる「ヨーグルト」の原料に出合いました。

蔵から車で10分くらいのところ(旧八幡町)に地域に根差してヨーグルトを製造している工房があります。何かのきっかけでこの工房の「飲むヨーグルト」を飲み、まさに度肝を抜かれました。スーパーなどで販売されている一般的な飲むヨーグルトとは一線を画す驚くほどの濃厚さと、もはや液体と呼べないようなとろみがあったのです。

この「とろみ」「濃厚さ」をお酒で表現できたら面白いのではないか?そう思い、この工房のヨーグルトを用いて早速リキュールの試作を行いました。商品化にあたって心掛けたのは、あの度肝を抜かれた「とろみ」と「濃厚さ」の再現です。地ヨーグルトの良さを一切消すことなく、他の果物のリキュールや果実と合わせても美味しいように味わいには細心の注意を払いました。また、非常に濃厚なため、フルーツリキュール以上に殺菌には苦慮しました。 様々な工夫を凝らし、とうとう地ヨーグルトを使用した日本初のヨーグルトリキュールが完成したのです。今では全国的にもヨーグルトのリキュールが増えておりますが、当時はヨーグルトをお酒にしようという発想が非常に珍しかったものと思います。 この「子宝 鳥海山麓ヨーグルト 白ラベル」が、それ以降弊社のリキュールを牽引していくことになります。

※写真は鳥海山です。山麓で育つ乳牛のヨーグルトがきっかけでした。

六代目蔵元 佐藤淳平