バックグラウンドイメージ

六代目蔵元 佐藤淳平 私の履歴書

蔵へ戻った時(楯野川新聞 2012年12月10日号より)

イメージ

大学4年間をアルバイトや仲間との遊び・研究室活動で楽しく過ごし、勉強の方はあまり熱心ではなかったですが、何とか単位も取得し無事に卒業することができました。

今思えば、もっと講義など熱心に聞いておけば良かったと後悔しておりますが、今となってはどうにもなりませんね(笑)。お酒を造る勉強や実験・実習は楽しかったので、とても印象深く、今でも役立っていることが多いですが、お酒以外の講義はほとんど覚えておりません。そんなこと言うと親に怒られますが・・・。

その後、大学を卒業し、神奈川の酒類問屋さんに半年間お世話になった後、蔵に戻りました。当時の蔵は、石数も150~200石程度、造っているお酒は特定名称酒ばか りで、9号酵母を使用した本醸造や純米酒・純米吟醸が中心でしたが、全然売れてなくて非常に厳しい状況にありました。 自分自身お酒の流通や販売のことを全く知らなかったので、問屋さんでの営業経験 は非常に有意義だったと考えております。ありがたいですね。

そして自分でも、今後蔵をどのようにしていっていいか全くわからず、諸先輩方やたくさんの酒販店さんにアドバイスをいただき、蔵の方向性を考えながら「何とかしないといけない」「いいお酒を造ろう」その思いだけを胸に、帰郷致しました。22歳の10月でした。

六代目蔵元 佐藤淳平