Basic ベーシック
Basic(ベーシック)は文字通り、楯野川の王道となるべく完全手造りで醸されたラインナップだ。地元庄内の契約農家にて減農薬・減化学肥料により栽培された出羽燦々と美山錦を中心に、精米歩合を50%に統一し、オーソドックスな山形酵母や協会酵母を組み合わせた。
庄内の郷土料理は勿論、お寿司や天麩羅、懐石、魚料理などといった一般的な日本食に合わせて美味しい、または料理の味わいを下支えするような、王道を往く日本酒を目指し、奇をてらわずに醸している。カジュアルに、そしてエレガントに、華やかな食事のシーンを演出するように設計されたラインナップなので、香りのインパクトやガス感、強い甘みといった要素は期待しないで欲しい。
ただ、製造方法については、自家精米、限定吸水、麹箱による製麹、低温長期醪、プレートヒーターによる急速殺菌・急速冷却など、ハイクラスのラインナップと同じ方法で醸されているので、それらの片鱗を垣間見ることができるであろう。
六代目蔵元 佐藤淳平
楯野川 純米大吟醸 生酛×MLF 〜チャレンジボトル2023〜 限定醸造
今年のチャレンジボトルでは、「普段の造りとは違った手法をとる事で、蔵人全体のスキルアップに繋げたい」「いつもとは違う視点から消費者へアプローチし、業界にインパクトを与えたい」という3名の蔵人の思いから、手法の掛け合わせにトライ。
伝統的な手法である「生酛造り」と、ワインの醸造技術のMLF(マロラクティック発酵)という2つの手法を掛け合わせることで、今までにない価値を生み出した新たな日本酒を造り上げました。
「楯野川 純米大吟醸 生酛×MLF」では、酛の工程を「生酛」、醪の工程に「MLF(マロラクティック発酵)」を取り入れています。生酛造りは江戸時代に主流だった「自然の力を活用した、昔ながらの製造方法」です。日本酒の発酵の元となる「酒母」を一から手作業で造るため、手間や時間も段違いでかかりますが「複雑で味わいが濃醇なお酒」が生まれます。この生酛造りに掛け合わせたワインの醸造技術であるMLF。ワイン中のリンゴ酸が乳酸に変わることで、ワインの酸味がまろやかになる手法です。この手法を日本酒に取り入れることで、角が取れて柔らかく丸み帯びた味わいとなります。
二つの手法を組み合わせることで、生酛が生み出す豊かな旨みだけでなく、純米大吟醸らしい上品さを引き出し、甘・酸が丸みを帯びて柔らかい印象となりました。これまでの楯野川とは一味も二味も異なる逸品を、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか?
【蔵人のコメント】
石田
私は楯の川酒造に勤め10年目になりました。様々な経験を通して醸造技術を磨くと共に「自身で構想したプロジェクトを成功させたい!」という気持ちも育まれてきたように思います。
さて、私たち3人の挑戦は【生酛×マロラクティック発酵】です。「大昔からある日本酒の発酵技術」と「大昔からあるワインの発酵技術」を使った挑戦になります。
私たちが調べる限り、この掛合わせによる醸造例は見当りませんでした。そのため本当に難しく、失敗と隣り合わせの日々でした。その分3人の結束力が更に高まり、お酒造りに尽力できたのではないかと思っております。そして、何より応援して下さっている皆様への感謝を胸に醸造致しました。お陰様で新たな日本酒の可能性を感じる一本に仕上がったと思っております。是非、お試し頂けますと幸いです。
土門
最初は「生酛」をやるか「マロラクティック発酵」をやるかどちらかに絞って決めよう。と話が進んでいました。しかし、3人のどちらも譲れない熱意と、楯の川初の試みに対してのワクワクが抑えきれず、今回の【生酛×マロラクティック発酵】が始まりました。
今回のプロジェクトで私は、日本酒造りはもちろんですが、日本酒の顔であるラベルデザインを担当いたしました。3色に分かれたラベルは「3人の情熱」と「培った技術」そしてその「調和」を表現し、そのラベルを実際に貼り付けた時は凄い達成感がありました。
このプロジェクトが成功したのも、我々3人だけでなく、楯の川酒造一丸となって取り組み、奇跡を手繰り寄せる事ができたからだと思っています。そんな【生酛×マロラクティック発酵】はたくさんの挑戦とたくさんの想いが詰まった1本です。我々の1つのゴールを是非、お試しください。
二瓶
私は以前から自分が造ったお酒を世に出してみたい!という夢がありました。そのため、今回のこのプロジェクトに参加できたことにとても感謝しております。集まったのは同じ志をもった3人。何度も打合せを重ね、今までの楯の川にはなかった酒質を目指して努力して参りました。今回挑戦したのは「生酛×MLF」。楯の川だけではなく、日本酒業界全体から見ても珍しい組み合わせ。決して簡単な醸造方法ではありませんでしたが、皆の協力があってここまでたどり着くことが出来ました。我々の魂を込めて醸した今回のチャレンジボトル2022。ぜひご賞味ください。
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純米大吟醸 清流 通年流通
楯野川「Basic(ベーシック)シリーズ」にて一番人気を誇る定番アイテム。
蔵を支える屋台骨的な存在のお酒です。その名の如く、出羽富士「鳥海山」の麓を流れる清流のような透明感をイメージしました。
清流は、華やかな香り広がるフルーティな純米大吟醸。
山形県産の酒米「出羽燦々」を50%まで磨いた綺麗な酒質は、軽くソフトな口当たりです。
アルコール度数は14度台と若干低く設計されており、日本酒に対してハードルを感じている方や、はじめて日本酒を飲む方にもぜひおすすめしたい商品です。
このお酒を入り口として、さまざまな日本酒をお楽しみいただけると幸いです。
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純米大吟醸 美しき渓流 通年流通
全量特別栽培で作られた酒米「美山錦」の滑らかでキレの良い酒質をいかに引き出すかに注力した1本。ご好評いただいておりました「楯野川 純米大吟醸 美山錦中取り」のモデルチェンジ商品です。
美山錦のシャープな旨みが感じられ、上品な酸味とバランスの取れた食中酒です。飲み頃は冷酒~常温ですが、燗にしても美味しさが損なわれず、どんな料理にも合わせやすい酒質となっています。
控えめながらスッキリとした爽やかな香りが特徴で、上品な酸味が広がって綺麗にまとめ上げます。
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純米大吟醸 本流辛口 通年流通
辛口といえば淡麗辛口がその代表格という観念が一般的ですが、それとは一線を画した純米大吟醸が「本流辛口」です。
旨味の少ない“淡麗辛口”とは一線を画した、米の旨味がしっかりと感じられる本格派。 落ち着いた吟醸香の先に辛さと旨味を感じさせつつ、スパっと爽快な切れ味が心地良いバランスの日本酒です。
素材の味をダイレクトに味わう料理と合わせるとよりおいしく召し上がっていただけますので、お刺身やお寿司との相性が抜群です。
冷やしてキリッと味わうだけでなく、40℃前後のぬる燗でも美味しく召し上がっていただけます。冷酒ではキレと清涼感、燗では米の旨みをご堪能いただけます。
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純米大吟醸 主流 限定醸造
楯野川の中心的なアイテムになるように設計された純米大吟醸です。味わいに厚みがあり、グラスに注いだ瞬間から広がる華やかな香りが特徴的。
酒米の王様・山田錦(兵庫県産)を使用しており、しっかりとした旨味と余韻の長さを感じられます。味わい、飲みごたえ、飲みやすさの全てを兼ね備えた、日本酒ビギナーにも通にも喜ばれる1本です。
冷温下で熟成させると、しっとりと落ち着いてきてお酒としての完成度がより増すので、暫く寝かせても面白い。
楯野川の他の通年商品と比べると製造数量が少ない、限定醸造のお酒です。
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純米大吟醸 合流 限定醸造
【限定流通品】
主に山形県内で流通する純米大吟醸「合流」
やわらかい口当たりの後にお米の優しい旨みがゆっくりと追いかけてきます。
そして、柑橘系に似たフルーティーな香りと、爽やかな後味が感じられます。
日常の食事を引き立てる食中酒として、お楽しみください。